ゲストをひきつける話し方を身につけよう
●口を大きく開けておなかから声を出す●
司会の言葉は、ゲスト全員の耳に届かなければなりません。
ゲスト同士でおしゃべりを楽しむ歓談中などに、ボソボソと話していたのでは、ゲストの注目を集めることは困難です。
前を向いて語尾まではっきりと発音することを意識して話しましょう。
はっきりとした言葉を発するには、口を大きく開けて、おなかから声を出すことが大切です。
また、「カ行」と「サ行」は聞き取りにくいケースが多いので、とくにはっきりと発音するようにしましょう。
●話すスピードはゆっくりが基本●
話すスピードはテレビのニュースアナウンサーぐらいの速度がベストだといわれています。
しかし、当日、大勢のゲストを前にすると、緊張から早口になりがち。
練習通り話しているつもりでも、いつのまにか早くなってしまうケースが多いようです。
早口の言葉は、とても聞き取りにくく、ゲストの注目を集めることができません。
練習からゆっくり話すことを心がけて。
ゆったりとしたテンポで話すことで、落ち着いた印象を与え、ゲストも安心して楽しめます。
●上手に間をおいて聞き心地をよくする●
「間をおく」とは、言葉と言葉のあいだに沈黙する時間を入れること。
たんたんと同じ調子で話し続けるのでは、聞いてるゲストが疲れてしまい、伝えたいことも伝わりません。
句読点や話題が変わる前、強調したいことを話す前などに、ひと呼吸おくことで聞き心地をよくし、話に引き込みましょう。
また、話しているときに、ゲストがざわついてしまったときにも効果的。
沈黙が落ち着きを取り戻し、進行もスムーズになります。
間の目安は3秒くらい。
間を上手におけるかは、司会の腕の見せどころ。
へんな間は会場をシラケさせてしまうので、誰かに練習を聞いてもらい、チェックしてもらうといいでしょう。
●声に抑揚をつけてメリハリをつける●
もうひとつ気をつけたいのは、台本を棒読みしてしまうこと。
気持ちが通っていない、事務的な印象をゲストに与えてしまいます。
場を盛り上げるときは声のトーンを高くして明るくし、感動の場面では反対に声のトーンを落としてしっとりと。
あえて声を大きくしたり、話すテンポをゆるめたりするなど、そのシーンにふさわしい話し方に変えて、メリハリのある進行を目指しましょう。
ただし、大げさすぎる抑揚は、聞き手に違和感を与えるので気をつけて。
普段友人と話すように、自然な抑揚をつけるだけで十分です。
また、「あのー」「まあ」などの口癖がある人は、無意識に出ないように、台本をよく読み込んで練習しておきましょう。
≪MEMO≫
ゲストには必ずリアクションを
ゲストによるスピーチや余興などには、必ず感想やお礼をひと言添えましょう。
リアクションといっても、難しく考える必要はなく、「新婦になった気分で、うっとりと聞かせていただきました」「学生時代の様子が目に浮かびましたね」など、素直な感想を述べるだけで十分です。
また、お礼を言うときは、ひと言「ありがとうございました」と言うよりも、「斎藤さん、ありがとうございました」と名前を添えるとより丁寧で、ゲストに好印象をもたれます。